夏は、脱水・疲労・睡眠リズムの乱れが重なり、夜間せん妄(夜の混乱・落ち着きのなさ) が起こりやすくなります。
せん妄は「認知症の悪化」ではなく、身体の異変を知らせる“急性のサイン” のことが多いのが特徴です。
認定介護福祉士としての視点も交えながら、家族が気づきやすい“夜のいつもと違う変化”をまとめました。
🌙① 夜中に落ち着かない・歩き回る
夜間せん妄の典型的な行動です。
何度も起きる
部屋を歩き回る
目的なく動き続ける
「帰らないと」「仕事に行かないと」と言う
🔎認定介護福祉士の視点
夜間は外界の刺激が少なく、注意力・判断力が低下しやすい時間帯。そこに脱水や疲労が重なると、“現実の認識”が一時的に揺らぎやすくなります。
🟢理由のない行動は、体調変化のサイン。
🙁② 時間や場所が分からなくなる
夜は光が少なく、脳が混乱しやすい環境です。
「ここはどこ?」と言う
朝と夜の区別がつかない
家族の顔が分からない瞬間がある
🔎認定介護福祉士の視点
せん妄は「見当識障害(時間・場所・人が分からなくなる)」が特徴。“一時的に分からなくなる” のがポイントで、認知症とは経過が異なります。
🟢一時的な混乱は、せん妄の特徴。
💧③ 脱水・熱中症の前ぶれとしての“夜の変化”
せん妄は、脱水・熱中症の初期症状 として現れることがあります。
夜中に何度もトイレに行く
逆に、トイレに行かなくなる
寝汗が多い
朝のぼんやり感が強い
🔎認定介護福祉士の視点
脱水は脳の働きを鈍らせ、判断力・注意力の低下 → せん妄という流れが起こりやすい。
🟢夜の変化は、翌日の体調を映す鏡。
🛌④ 寝る前の環境づくりで予防できる
夜間せん妄は、環境調整で軽減できることがあります。
部屋を真っ暗にしない(足元灯)
寝る前の刺激(テレビ・スマホ)を減らす
エアコンは27〜28℃で弱風
足元は冷やさず、頭側を少し冷やす
🔎認定介護福祉士の視点
せん妄は「環境要因」が大きく影響します。特に夏は、“頭を冷やして、身体を冷やしすぎない”=頭寒足熱が、睡眠の質を高め、混乱を防ぎます。
🟢安心できる夜の環境が、せん妄予防の第一歩。
💧⑤ 寝る前の水分は“量・種類・時間”で調整
脱水予防には寝る前の水分が有効ですが、夜間トイレが気になる方には調整が必要です。
🔎認定介護福祉士の視点
寝る 30〜60分前 にひと口
経口補水液を少量(吸収が早く、量が少なくて済む)
寝る直前の多量摂取は避ける
夕方以降のカフェインは控える
🟢“飲む・飲まない”ではなく、“どう飲むか”が大事。
🤝⑥ 声かけは“短く・ゆっくり・否定しない”
せん妄のときは、長い説明や否定は逆効果。
「大丈夫ですよ」
「ここにいますよ」
「一緒に座りましょう」
🔎認定介護福祉士の視点
せん妄時は、情報処理能力が低下 しているため、短い言葉・ゆっくりした声・安心感が
最も効果的。
🟢安心を伝える声かけがいちばん効く。
🩺⑦ せん妄が続くときは、体調チェックを
夜間せん妄は、身体の不調のサイン のことが多いです。
🔎認定介護福祉士の視点
せん妄は“原因を取り除けば改善する”ことが多い。「認知症だから仕方ない」ではなく、
原因を探すことが大切。
🟢“いつもと違う夜”が続くときは、早めに相談を。
💬⑧ 家族が一人で抱えなくていい
夜の不調は、家族がいちばん疲れやすい部分。
CREDOも、「夜の様子が気になる」「昨日の夜、いつもと違った」そんな小さな不安を受け止める場所でありたいと思っています。
📅次回予告(7月15日号)
🌻“水分を飲みたがらない”ときの工夫無理に飲ませなくてもいい。
“飲める形”を一緒に探すための、現場の工夫をお伝えします。
コメント